キッチンリフォーム
水道水などの原水を濁りのない
綺麗な水に変えてくれる浄水器。
世界でも水道水が清潔で、綺麗だと
言われている日本で、なぜ浄水器が
必要とされているのでしょうか。
私たちの生活に欠かせない水と
浄水器について、その基礎知識を
ご紹介します。
目次
私たちが生活水として使用している水道水は
何処からどのようにやってくるのでしょうか。
水道水の元は主に川の水です。
雨や雪が川となり、その水をダムに貯めます。
その後、浄水場で処理され、水道管を通り
貯水槽に貯められて家の蛇口に届けられます。
水道水を届けるのに必要な水道管や貯水槽は、
意外と汚れている事実をご存知でしょうか。
原因は、経年劣化や成分の混入などです。
金属が使用されている水道管や貯水槽は
劣化で錆が発生し、コブとなり蓄積します。
また水処理や送水中に様々な成分が溶け込み、
錆が悪化したり、他の成分と結びついて
その場に留まるのも原因となっています。
水道水は消毒のために塩素が含まれています。
塩素は原水に含まれる有害な微生物などを
死滅させる働きがあり、
この塩素消毒を行っていることから
日本の水道水は安全性が高いと言われています。
しかし、塩素は人間にも有害であるため、
WHOでは5mg/Lと基準値が定められており、
日本の水道局はその基準の5分の1以下に
抑えられているところもあります。
トリハロメタンはメタンの4つの水素のうち、
3つが塩素やフッ素などのハロゲンに
置換された化合物のことで、
中でもクロロホルム、ブロモジクロロメタン、
ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの
4種は総トリハロメタンと呼ばれています。
このうち、クロロホルムと
ブロモジクロロメタンは発がん性の恐れがある
と言われています。
原水の濁りを除去するために必要な
0.02mg/L〜0.18mg/Lほどの
アルミニウムも水道水に含まれています。
アルミニウムは長年、アルツハイマーとの
関連性が議論されています。
関連性があったとされている研究や
逆に関連性はなかったとされている研究などが
各国で報告されており、
これに関しては未だ結論に至っていません。
では、そんな水道水を綺麗にする浄水器は
どのような仕組みとなっているのでしょうか。
基本的に浄水器はフィルターに水道水を通し、
濾過することで不純物を取り除きます。
そして浄水器に使われるフィルターには
4つの種類があり、フィルターの種類によって
浄水能力が異なります。
活性炭とは、木炭などの炭素材を
高温加熱により活性化させたものです。
炭には元々細かい穴が無数に存在しています。
活性化させるとその穴がさらに細かくなり、
そこに水を通すことで不純物が引きつけられ、
浄水を行うことができます。
活性炭フィルターでは、
カビやカルキの臭い、農薬やトリハロメタン、
次亜塩素酸などを取り除くことができます。
セラミックは、鉱物や粘土を混ぜて
焼き上げた陶器などを指します。
そんなセラミックをフィルターとして
使用した浄水器は、セラミックの小さな穴を
通して、99.99%細菌を取り除くことができる
と言われています。
セラミックフィルターは耐熱性にも優れ、
薬品にも強い一方、目詰まりしやすく、
価格が高いというデメリットがあります。
中空糸膜とは、薄く細かい穴のある繊維を
特殊な技術でストロー状に重ねたものです。
その穴は活性炭より細かく、
活性炭で取り除けないような細菌も
取り除くことができます。
安価で、水をせき止めずに浄水できるのが
特徴ですが、穴が小さいため
目詰まりしやすく、熱に弱いのが難点です。
逆浸透膜とも呼ばれるROフィルターは、
中空膜よりさらに穴が細かく、
水分子だけを通せるフィルターです。
純粋な水にするROフィルターは、
濾過に時間がかかり、
水のうまみ成分となるミネラルも
除去してしまいます。
除去能力が高いため価格も張りますが、
不純物を溜め込まず、長寿命です。
濾過流量とは、一定時間内に
浄水器に通すことができる水の量のことです。
濾過流量が少ない方が浄水能力が高く、
時間がかかります。
濾過流量を超えた水を流すと、
フィルターの能力が発揮されず、
しっかり浄水することができなくなります。
水道水の基礎知識と、浄水器について
ご紹介しました。
安全性が高く、綺麗だと言われている
日本の水道水にも
様々な不純物が溶け込んでいます。
蛇口に浄水器を取り付けて、
より安全で綺麗な水にして
飲食用に使用するようにしましょう。
