お風呂リフォーム
目次
近年、話題を集めているのが
古民家をリノベーションした住宅。
新築住宅にはない深い味わいや趣に
魅力を感じている方も多いでしょう。
そんな古民家には、縁側や囲炉裏など
昔ながらの設備が設置されている場合も多く、
今では滅多に見ることのない
五右衛門風呂もそのうちのひとつです。
ここでは古民家に設置されていることも多い
五右衛門風呂の特徴や種類をご紹介します。
まずは五右衛門風呂がどんな
ものなのか改めて解説していきましょう。
五右衛門風呂とは
かまどの上に風呂釜を設置して、
風呂釜の下から火を焚いて
お湯を沸かす昔ながらのお風呂のことです。
同じ原理を利用しているのがドラム缶風呂で、
石やレンガで作った窯の上にドラム缶を乗せ、
その下で火を焚いてお湯を沸かします。
このドラム缶風呂は現在でも
キャンプなどのアウトドアで使用され、
そのためのキットも販売されています。
五右衛門風呂のメリット・デメリットに
ついてチェックしていきましょう。
熱伝導の高い鋳物で作られた五右衛門風呂は
お湯が冷めにくいという特徴があります。
五右衛門風呂で沸かしたお湯に浸かると
体を芯まで温めることができ、
上がった後もしばらく温かさが持続するため
湯冷めしにくくなっています。
火を焚いてお湯を沸かす五右衛門風呂
には電気や灯油は不要。
燃えるゴミや剪定した庭木などで
お湯を沸かすこともできるので、
資源の有効活用が可能です。
また、五右衛門風呂自体も
鉄製品として再利用することができるため
環境に優しいお風呂だと言えるでしょう。
五右衛門風呂は耐久性が高く、
ユニットバスの耐用年数が約15年のところ
五右衛門風呂は30年〜40年、
使い方によっては50年もの間
使い続けることが可能です。
最近では、火を使わない給湯タイプの
五右衛門風呂も登場していますが、
火で沸かす場合には上手く温度を
キープ続けるためにコツが必要となる上、
水の状態から沸かす場合には
かなりの時間と手間がかかってしまいます。
また、火を使う場合は火事のリスクも
あるため注意しなければなりません。
椀のような形状をしている五右衛門風呂は、
足を伸ばして入浴することができません。
特注で大きいサイズを選ぶことも可能ですが、
かなりの費用と時間が必要となるでしょう。
火を利用している場合は沸かす量が増えると
その分手間と時間がかかるようになります。
どんどん少なくなっている五右衛門風呂は
交換や修理に対応してくれる業者が少なく、
その時になってから探すのは大変です。
五右衛門風呂を取り付ける際は、
事前に近くで対応してくれる業者がないか
チェックしておくことが重要です。
五右衛門風呂は表面の仕上げ方の違いで
3つのタイプに分けることができます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
表面加工なしで五右衛門風呂本来の
感覚を楽しむことができるタイプです。
お湯を沸かすと鉄分が溶け出すため、
滑らかなお湯を感じることができます。
鉄分によって血行促進効果を得ることができ、
体を芯まで温めることが可能です。
表面を複層ガラスでコーティングした
キズつきにくい五右衛門風呂です。
コーティングによって
水や空気が直接触れることがなく、
サビを防止することができます。
手触りも滑らかで手入れがしやすい
という特徴もあります。
表面に下引きホーローという防サビ加工を
施したタイプの五右衛門風呂です。
防サビ効果を持ちながらも
五右衛門風呂本来の手触りを
楽しむことができます。
下引きホーローの防サビ効果は
使う度に薄くなるため、メンテナンスは
毎日欠かさず行う必要があります。
五右衛門風呂を長く使い続けるためには
毎日のメンテナンスが大切です。
鋳物で作られた五右衛門は、
水を入れっぱなしにしておくと
サビが発生してしまう可能性があります。
入浴後はすぐに排水し、
しっかり乾燥させることが大切です.
風呂釜は柔らかい布やスポンジで
軽く水洗いするようにしましょう。
深い味わいや趣が魅力の古民家には
昔ながらの五右衛門風呂が
設置されていることがあります。
マイナス面も多いものの、環境に優しく
保温効果に優れた丈夫な五右衛門風呂は
未だに愛用する人もいるほど
魅力的なお風呂のひとつです。
家庭に五右衛門風呂を取り入れると
雪が降るような寒い冬でも
体を芯から温めることができるでしょう。