お風呂リフォーム
目次
身体を温め、癒してくれる浴室ですが
実は事故が起きやすいということを
ご存知でしょうか?
入浴時間くらいは仕事のことも忘れて
リラックスしたいところではありますが、
しっかりと注意していなければ
事故に繋がる可能性もあります。
特に高齢者がいる家庭は注意が必要です。
具体的にどのような事故が起こりやすいのか
また、どのような点に注意すべきなのか
浴室事故防止におすすめのリフォームとともに
ご紹介します。
先述の通り、浴室は家庭の中でも
事故が多いとされる危険な場所です。
特に身体の弱い高齢者は被害に
遭いやすく、転倒して頭を打ってしまったり、
溺れてしまったり、急な体調変化を
引き起こす場合もあります。
それはもちろん高齢者だけの話では
ありません。若い人であっても十分に
注意しておかなければ、浴室事故を
引き起こすことも考えられるため
注意が必要です。
厚生労働省が2017年に行った人口動態
調査では、家庭内事故での死亡者数が
交通事故での死亡者数の3.9倍にあたり、
この家庭内事故の中でも
最も多かった原因が浴槽内の溺死です。
この溺死の中にはヒートショックにより、
心筋梗塞や脳出血などが引き起こされ
浴槽内に倒れて溺死したケースも
含まれていると考えられています。
浴室は溺死だけでなく転倒事故や火傷、
脱水による意識障害など
様々な危険が潜む空間です。
安心して入浴するためにも浴室事故には
注意することが大切となります。
では浴室で実際に注意しなければならない
ポイントと浴室事故を防ぐために検討したい
リフォームについて見ていきましょう。
水に濡れる浴室の床は滑りやすいため
転倒事故の原因となります。
また、タイルの場合は冷えやすく
冬場はヒートショックの原因となることも
考えられるでしょう。
転倒事故やヒートショックを防ぐには
滑りにくく冷えにくい床材を選ぶことが
非常に大切です。
浴室の床材を選ぶ際はタイルを避け、
樹脂製や木製のものを選びましょう。
タイルを選びたいという場合には
滑り止め加工のされたものや
滑りにくいコルクタイルをがおすすめです。
浴槽は出入りの際に跨ぐ必要があり、
片足立ちになるためバランスを崩して
転倒事故に繋がる恐れがあります。
また、浴槽が深すぎると小さな子供や
高齢者が溺れてしまうことも考えられます。
そのため浴槽は深すぎないものを
選ぶと良いでしょう。
ベンチ付きの浴槽にすれば
出入りの時の段差として使うこともでき、
子供が入浴する際の椅子としても
使用することができるのでおすすめです。
浴室内で意識を失ってしまった場合でも
ベンチが障害となり、溺死の可能性を
低くしてくれるかもしれません。
浴室ドアは開き戸、折れ戸、引き戸の3種類が
主なものとなっており、開き戸や折れ戸が
浴室ドアとして多く採用されています。
私たちが使用するには特に問題ありませんが
高齢者が使用する場合は開き戸だと
開閉するために後ろに下がる必要があり、
その際にバランスを崩すことが考えられます。
折れ戸は開閉に力やコツが必要で、
運動機能が低下している高齢者にとっては
負担になることも。
高齢者にとって最も負担の少ない浴室ドアは
力が必要なく、スライドするだけで開閉の
できる引き戸です。
浴室ドアを引き戸に取り替えるだけでも
安全な浴室作りに繋がるでしょう。
より安心できる入浴時間を過ごすためには
床や浴槽、浴室ドア以外にも
注意すべきポイントがあります。
そのうちの一つが入浴方法です。
湯船に浸かる際に掛け湯をすることはもちろん
脱水状態にならないためには入浴の前後に
水分を摂ることも忘れてはいけません。
また、お湯の温度にも注意が必要。
42度以上の熱いお湯は交感神経を刺激し、
血圧を急激に上げてしまうため
お湯の温度は41度以下に設定しましょう。
他にも足腰が悪い高齢者の場合は、
浅い浴槽であっても出入りの負担が大きいため
手すりをつけるなどの配慮が必要となります。
実は事故が発生しやすいとされる
浴室ですが、注意すべきポイントを
把握し対策を行うことで
その確率を低くすることができます。
特に事故を起こしやすい高齢者が
家庭内にいるという場合は、
入浴を共にしていない限り
咄嗟に対応することができないため、
床材を変更したり、
ベンチ付きの浴槽に取り替えるなど
リフォームでの対策がおすすめです。
浴室をリフォームして高齢者でも安心して
入浴ができる浴室を作りましょう。