お風呂リフォーム
目次
皆さんは公営団地などで給湯設備
として導入されている、昔ながらの
“バランス釜”をご存知でしょうか?
この給湯設備が新しい住宅で採用されることは
ほとんどありませんが、中古住宅では
未だに設置されているところもあります。
バランス釜のメリットやデメリット、交換
時期の目安や、可能なリフォームの
種類などをご紹介します。
まずはどういった給湯設備なのか
仕組みや名前の由来などを見ていきましょう。
バランス釜はガスを燃料とした給湯設備で
屋外から空気を取り込み燃焼させ、
発生した排気を屋外へ逃すという
仕組みとなっています。
この吸気と排気のバランスが良いことから
その名前がついたとされています。
バランス釜には浴槽とシャワー、
水栓が付いているため
通常の浴室と同様に使用することが
可能です。
では次にメリットと
デメリットを見ていきましょう。
バランス釜は電気を使用しません。
アルカリ乾電池で動作するため
停電時にも使用できるのがメリットです。
もし寒い冬に停電が発生しても
暖かいお湯に浸かることができるため
万が一の時には役立ちます。
乾電池でお湯を沸かすことのできる
バランス釜は追い焚きをすることもできます。
入浴時間が家族で異なる場合や
長時間入浴する際にありがたい機能です。
ただ液晶パネルやボタンで
追い焚きを行うわけではないため、
慎重に作業を行う必要があります。
バランス釜は浴槽の横に
接するように設置されます。
本体の幅は約30cmほどあるため
その分浴槽が狭くなってしまいます。
そのため体の大きい方や
足を伸ばして入浴したいという方には
向いていないと言えるでしょう。
追い焚きが行えるのがメリットの一方で
保温性に劣っており、
お湯が冷めやすいのがデメリット。
屋外と繋がっていることから
外気の影響を受けやすいのが
冷めやすい原因とされています。
最大のデメリットと言われているのが
バーナーの容量の小ささによって生じる
シャワーや蛇口の水圧の弱さです。
シャワーの水圧が弱いのはまだしも、
蛇口の水圧も弱いため
お湯を溜めるのに時間がかかってしまいます。
バランス釜は10年前後が寿命と
されており、使用し始めてから10年が
経ったらトラブルに繋がる前に
交換してしまうことをおすすめします。
10年が経っていなくても異臭がしたり、
大きな着火音がする場合は
部品が劣化している証拠ですから放っておくと
更なるトラブルに繋がることも考えられるため、
早急に交換を検討しましょう。
では実際、交換時期を迎えた場合
どのような種類の給湯設備に
交換できるのかを見ていきましょう。
バランス釜をそのまま新しいものに交換する
というパターンです。
穴を埋めたり電源を設ける必要がないため
2時間〜3時間程度で工事が完了します。
費用も安く抑えられ、かつ新しいものに
することで安全性を高めることもできます。
熱効率も改善されているため、
今までよりは使いやすくなりますが
デメリットは変わらないので注意しましょう。
ホールインワンは壁貫通型給湯設備です。
バランス釜で使用していた浴室の穴を
利用して取り付けることができます。
ホールインワンなら穴を埋める作業も
不要なため低予算で交換が可能です。
しかも浴槽を今までより大きく取れます。
電源を設ける必要はありますが、
リモコン操作ができるようになるため
格段に使いやすくなるでしょう。
現在主流となっているガス風呂
給湯器にリフォームすれば
浴槽を広々と使えるようになるのはもちろん、
機能性も格段に向上することで
使い勝手も断然良くなります。
さらに安価なものから高機能なものまで
様々なメーカーから様々な種類が
販売されているため、予算や好みに
合わせて選ぶことができるので、
迷ったらガス風呂給湯器に交換するのが
やはりおすすめです。
古い住宅で見かけるバランス釜は
停電時に利用できたり、追い焚きが
できるのはメリットですが、水圧が
弱かったりお湯が冷めやすいなどの
デメリットがあります。
そんなバランス釜を交換する際は
交換によるメリットやデメリットを把握した
上で、新しいバランス釜に交換するのか
はたまた別の浴室にするのかを
選ぶようにしましょう。