キッチンリフォーム
目次
古い水道管を長く使い続けている家庭で
少しの間家を開けていたりすると
水道から赤色の水が出ることがあります。
これは水道管内に赤サビが発生している
証拠です。誤ってその水を飲んでしまうと
健康被害に繋がる可能性が考えられます。
赤サビの原因と水道管に赤サビが発生した際の
対処法を解説します。
「なぜ水道から赤サビが出るのか」
はじめに水道管に発生する赤サビが
どういったものなのか解説しましょう。
赤サビとはサビの一種で
その名の通り赤い色が特徴のサビです。
脆く剥がれやすいため水を流すと
水に溶け出して赤色の水になります。
この赤色の水はそのまま”赤水”と呼ばれ
微生物が存在している可能性も高く、
味も鉄のような味がすると言われています。
次に赤サビの発生原因と
赤サビによる被害を確認していきましょう。
赤サビの発生原因はズバリ
水道管に使われている鉄の酸化です。
最近の住宅では塩化ビニルなどの
錆びない素材が水道管として使われていますが
古い住宅では未だに水道管の素材として
鉄が使われている場合があります。
鉄でできた水道管は約15年〜25年で
劣化すると言われており、
劣化した水道管の鉄に水と酸素が触れることで
鉄が酸化し、赤サビの発生につながります。
冒頭にも述べた通り、水道管内の赤サビは
水に溶け出し赤水となります。
赤水はサビのニオイや鉄の味が強く、
飲料水として体内に入れると
鉄分の過剰摂取につながる場合があります。
嘔吐や下痢、吐き気の原因となるので
赤水は飲まないようにしましょう。
また、赤水は洗濯などに使用すると
衣類を綺麗にするどころか
逆にシミになってしまうため
生活用水としての使用も控えましょう。
朝起きて水道をひねると
突然赤水が発生した場合、
自分で行うことができる対処法には
どんな方法があるのでしょうか?
もちろんすぐに水道業者に連絡し、
作業に来てもらうのが賢明ですが
時間がかかってしまう場合や
今すぐに水が必要な場合は
水をそのまま出し続け、
水道管内の水を入れ替えましょう。
目安としては約10Lほど水を流すことで
色やニオイが緩和されると言われています。
しかしそのまま流し続けるのは
かなりもったいないので、
バケツにためて掃除や植物の水やりに
活用すると良いでしょう。
赤サビが発生した場合はすぐ水道の
専門業者に対処を依頼する必要があります。
対処法にはどういったものがあるのか
確認していきましょう。
水道水に含まれる不純物を除去してくれる
浄水器を取り付ければ
赤サビも除去してくれるため
飲料水として飲むことが可能です。
しかし赤サビが多いと
その分フィルターが目詰まりしやすくなり、
交換の頻度も高まるため
手間と費用は余計にかかってしまいます。
水道管の洗浄を行い、赤サビはもちろん
汚れも丸ごと洗い流す方法です。
洗浄の方法にはオゾン水を活用して
殺菌洗浄を行うオゾン洗浄と
水を高圧力で放出しサビを押し出す
フラッシングがあります。
オゾン洗浄で使用するオゾン水は
有害物質などを残さないため安全ですが、
フラッシングはサビの程度が酷いと
水圧による崩落や水漏れの可能性があるため
事前の確認が必要となります。
赤サビの発生を元から無くすためには
水道管を交換するのが最も良いでしょう。
水道管の交換はかなりの費用が必要となり、
既存の水道管の状態によっては
数百万円かかる場合もあります。
また、水道管が通っている床や壁も
一度取り壊す必要があるため
他のキッチンリフォームを検討している場合は
同じタイミングで行うと
費用と手間を省くことができるでしょう。
サビを取り除いてさらに膜で保護するのが
ライニング工法です。
サビは砂を高圧力で吹き付け取り除きます。
その後、水道管内に樹脂の膜を張り巡らせ
サビが発生しないよう保護します。
この樹脂の膜は寿命が数年〜10年程度ですが、
この工事を行うためには約60万円〜100万円もの
多額の費用が必要となっています。
また、サビを取り除く際に砂で水道管が
傷つく可能性もあるため注意が必要です。
古い鉄の水道管内で発生する可能性がある
赤サビは鉄の酸化が原因で発生します。
赤サビが溶け出して色のついた赤水は
飲料水や生活用水としても
使用は控えるようにしましょう。
万が一赤サビが発生した際には
早急な対処が大切です。
赤サビの原因と対処法を正しく把握し、
突然の事態にも対応できるようにしましょう。