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こだわりの強い住宅や昔ながらの住宅の
外壁などに使われているイメージがある漆喰。
そんな漆喰の壁に実は水回りにぴったりな
特徴があるのをご存知でしょうか。
こちらの記事では、意外と知らない
漆喰壁の特徴と正しいメンテナンス方法を
ご紹介します。
まず漆喰壁の特徴を見ていきましょう。
漆喰壁とは、水酸化カルシウムなどの
消石灰から作られた漆喰を塗った壁のこと。
別名”呼吸する壁”とも呼ばれています。
和風はもちろん、どんな雰囲気にも合わせ
やすいのが特徴で、内壁にも外壁にも
使えるため、城壁や神社仏閣などでも使用
されています。
では次に漆喰壁のメリットを見ていきましょう。
一見手入れが難しそうな漆喰壁ですが、
張替えが不要な分、反対に手入れがしやすいと
言えます。
また、漆喰は静電気を発生しないため、
ホコリが付きにくく、汚れてもはがれても
上から漆喰を塗れば元通りに。
軽い汚れは塗り直さずとも簡単に取り除く
ことが可能です。
“呼吸する壁”とも呼ばれる漆喰壁は
高い調湿性が大きな特徴です。
漆喰には細かな穴が多数開いており、
その穴が湿気を調節する機能を持っています。
そのため、漆喰壁は湿度が高いと湿気を
吸い取り、湿度が低いと湿気を放出することが
できます。
漆喰壁は耐火性が高く、燃えにくいのも
メリットのひとつ。
漆喰には、不燃材料として建築基準法で認め
られた耐火性があるため、防火対策にも
役立ちます。
また万が一燃えてしまっても、
有害物質が発生する可能性は低く安心です。
城壁などにも使われる漆喰壁は、その耐久性の
高さも魅力のひとつ。
漆喰の耐久年数は100年とも言われており、
しっかりメンテナンスを行うことで
きれいな状態を長期間保つことも可能です。
漆喰壁は水回りに嬉しい抗菌、消臭効果
にも優れています。
強アルカリ性の漆喰壁はカビを防ぐ効果と
酸性のニオイを中和する効果を持っており、
水回りで気になる生ごみ臭や
排水溝のニオイも打ち消してくれます。
多くのメリットを持つ漆喰壁ですが、
一方でデメリットもあります。
漆喰壁は施工に手間と時間がかかるのが
デメリットです。
漆喰塗りを行う場合、まず養生をして下塗りを
した後、さらに仕上げ塗りをする必要があります。
手っ取り早く簡単に仕上げたい場合には
向いていないでしょう。
漆喰壁は施工に手間と時間がかかるため、
費用が高くなってしまいます。
しかし、張替えが不要なことを考えれば、
初期費用がかかるだけで長期的に見れば
安いともとれます。
費用を抑えたいなら漆喰調の壁紙を選ぶ、
一部をDIYで塗るなどの方法があります。
漆喰壁は汚れなどが目立ちやすい
というデメリットを持っています。
液体をはじかないため、コーヒーなど色の
あるものをこぼすと染み込んでしまい、
手入れに手間がかかってしまいます。
デメリットとして漆喰塗りができる
左官職人が少ないことも挙げられます。
漆喰は施工者によって仕上がりの差が
大きいため、丁寧に仕上げたい場合は
ベテランの職人に依頼するのがおすすめ。
DIYでの塗り直しは可能ですが、仕上がりを
気にするならプロに頼むのがベストです。
耐久性に優れた漆喰壁ですが、施工状態や
環境次第ではひび割れる可能性があります。
ひび割れを防ぐには、正しい手順で施工を
行うことが大切。万が一ひび割れた場合は、
薄く上塗りをすると処理できるでしょう。
最後に漆喰壁のメンテナンス方法を
見ていきましょう。
軽い擦り汚れは消しゴムで簡単に落とせます。
軽い汚れでも消しゴムで落とせない場合は
メラミンスポンジを水に濡らして使うと
落とせるでしょう。
この方法なら壁を傷めませんが、
長年使っている漆喰壁だと、部分的に色が
変わる可能性もあるため、まずは目立たない
場所で試してください。
コーヒーや油性ペンなどの落ちにくい汚れは、
サンドペーパーでこすりましょう。
目の細かい150番〜300番を使って
削れすぎないよう、丁寧に行ってください。
それでも落ちない場合は、水と混ぜてペースト
状にした重曹と5倍に薄めた漂白剤を使います。
まず重曹を塗って放置し、その後漂白剤を
吹きかけてまた放置します。最後に水を吹き
かけたら完了です。
手入れがしやすく耐久性がある漆喰壁は
調湿性や耐火性にも優れており、
抗菌効果、消臭効果もある
まさに水回りにぴったりな壁です。
正しくメンテナンスすることで
綺麗に保ち続けられるため、
いつまでも水回りをおしゃれに
演出することができるでしょう。