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目次
秋といえば食べ物がおいしい季節。
しかし秋は
食中毒が発生しやすい季節でもあります。
食中毒は夏に多いイメージがありますが
一年で最も食中毒が多いのは秋なのです。
秋に注意したい食中毒と
その予防方法についてご紹介します。
夏に食中毒が多いイメージがあるのは
気温や湿度の高さが理由だと考えられますが
では秋に食中毒が多い理由とは
どういったものなのでしょうか。
秋は食中毒の原因となるウイルスや
細菌が発生しやすい季節です。
それが秋に食中毒の多い
最も大きな理由と言えるでしょう。
また、秋は年によって残暑が厳しかったり
逆に気温が大きく変化する季節でもあります。
そのため体調を崩しやすかったり
免疫力が下がってしまうことも少なくないため
それも理由の一つだと考えられるでしょう。
秋は食欲の秋と言われるほど
食べ物のおいしい季節です。
新鮮な山菜や魚介類を焼いて食べたり、
紅葉の綺麗な場所で
お弁当を食べる機会もあるでしょう。
しかし、これらの習慣は正しく対策しなければ
食中毒を発生させる原因となりかねません。
例えば秋が旬のきのこや魚は自然毒を
持っている場合があるため注意が必要です。
また外で食事をする際は食材の管理や
手洗いを怠ることで食中毒に繋がります。
食中毒の原因となるウイルスの
種類と症状を見ていきましょう。
食中毒のウイルスといえば真っ先に
ノロウイルスが思いつくでしょう。
生の二枚貝などを加熱せず食した場合や
ノロウイルスに感染した人の手や
嘔吐物などを通じて感染してしまいます。
感染すると食後1日〜2日で嘔吐や下痢、
腹痛などの症状を引き起こします。
肝炎ウイルスにはA型とE型の2種類があり、
A型は加熱不足の魚介類が
E型は加熱不足の肉や内臓(豚・猪・鹿など)が
主な感染源となっています。
症状として、A型は感染1ヶ月後に発熱や嘔吐、
だるさや食欲不振などが見られるのに対し
E型はほとんど無症状で、
一部が感染6週間後に発熱やだるさといった
症状が見られます。
細菌も食中毒の原因となります。
種類と症状をチェックしておきましょう。
加熱不足の卵・肉・魚料理などが
感染源となる細菌です。
感染すると食後6時間〜48時間で
嘔吐や下痢、腹痛、発熱などを発症します。
生や加熱不足の肉、殺菌されていない
井戸水や湧水などが感染の原因となります。
食後1日〜7日で下痢、発熱、おう吐、腹痛、
筋肉痛などの症状を引き起こします。
原因となるのは魚介類の刺身や寿司で、
食後4時間〜96時間の間に
激しい下痢や腹痛を発症します。
夏に発生しやすい細菌です。
加熱不足の肉、殺菌されていない井戸水や
湧水、生野菜などによって感染します。
食後3日〜8日で下痢や激しい腹痛、
下血などを引き起こし、
子どもや高齢者は貧血やけいれんなどの
症状が見られる場合があります。
おにぎりやいなりずし、巻きずしや弁当、
調理パンなどの加熱後に手作業を行う食品が
原因になります。
症状は食後1時間〜6時間で
吐き気や嘔吐、腹痛などが主なものです。
様々な食品が原因となる食中毒。
家庭で防ぐにはどのようなポイントが
重要となるのでしょうか。
その3つの予防について解説します。
1つ目は食品が持つウイルスや細菌を
様々なものに付けないこと。
調理の前には石けんで手を洗い、
生の肉や魚に触れた調理器具などは
その都度食器用洗剤で洗ったり、
熱湯消毒を行って常にウイルスや細菌が
ついていない状態に保ちましょう。
水栓をタッチレスタイプにすれば
蛇口にウイルスが付かず衛生的です。
2つ目はウイルスや細菌を
キッチンに持ち込まないこと。
山菜採りに出かけた場合や
魚釣りに出かけた場合などは
必ず手を洗ってからキッチンに立ちましょう。
玄関やガレージに洗面台がある場合はそこで
手を洗ってから家に入るのがベストです。
3つ目は食品に付着したウイルスや細菌を
正しい調理でやっつけること。
加熱不足の食品が原因の食中毒は多いため、
食品はしっかり加熱することが大切です。
生肉を加熱調理する場合は中心部を1分以上、
75℃で加熱することを
目安にすると良いでしょう。
食べ物のおいしい秋は
食中毒になりやすい季節でもあります。
おいしいものを食べるためにも
食中毒への対策は欠かせません。
食事の際は手洗いを徹底し、
食品や調理器具を正しく管理して
食中毒を防ぎましょう。