その他
目次
高齢になり、足腰が悪くなってしまったり
突然の事故で歩けなくなってしまったり
自分や家族が車椅子生活になる可能性は
全くないとは言い切れません。
車椅子での生活は思っている以上に大変で
私たちが普段当たり前に使っている
水回り設備でさえも危険で
使いづらくなってしまいます。
車椅子が必要となった場合でも
水回りを快適に使用できるリフォームと
そのポイントをご紹介します。
まず、車椅子のための水回りリフォームを行う際
どのようなポイントに注目すべきなのか
チェックしていきましょう。
まず1つ目のポイントはスペースです。
車椅子で水回りを使用するには
車椅子が通れるスペースが必要。
もちろん自由に向きを変えたりできれば
より快適に使用することができるでしょう。
そして2つ目のポイントは手の届く場所。
車椅子に乗っていると手を伸ばしても
高い場所にあるものを取ったり、
高い作業台での作業はできません。
障害物で車椅子が動かせないと
少し遠くにあるものを取ることもできないため
車椅子でどのあたりまで手が届くのか
考えることも重要となります。
ではポイントを踏まえて
車椅子でも便利に使えるキッチンと洗面所の
リフォームアイデアを見ていきましょう。
キッチンや洗面台のシンク下収納は便利ですが
車椅子にとっては障害物です。
シンク下収納があるキッチンや洗面台を
車椅子で使おうとするとシンクが遠すぎて
手が届かなくなってしまいます。
車椅子の方が使いやすい仕様にするには
シンク下収納をなくして足元を空ければ
車椅子がシンク下に入り込めるようになるため
使いやすくなります。
また、椅子に座って作業ができることから
車椅子ではない方でも
長時間キッチンに立つ場合に便利です。
車椅子の方がキッチンで洗い物をする場合は
シンクの深さにも注目しましょう。
シンクが深すぎると車椅子の場合
シンクに置かれた洗い物に
手が届きづらくなってしまいます。
しかし、浅すぎると水はねしやすいため
深すぎず浅すぎないものを選びましょう。
シンクの高さ調整ができるものであれば
車椅子の高さに合わせて調整することで
より負担の少ない姿勢で
シンクを利用することが可能です。
車椅子のためにシンク下収納をなくすと
収納するものが多いキッチンは特に
収納スペースが不足してしまいます。
そういった場合は自動昇降機能の付いた
吊り戸棚を取り入れましょう。
通常の吊り戸棚は
車椅子で使用するには高すぎます。
しかし、自動昇降機能付きなら
スイッチを押すだけで収納を下げられるため
使いやすく便利です。
では次に浴室とトイレの
車椅子リフォームを見ていきましょう。
車椅子を使用している人にとって
はじめの難関となるのがドアです。
浴室やトイレのドアが開き戸の場合、
ドアを開けながら車椅子を引くという
複雑なアクションを行わなければなりません。
ドア前にスペースがないと
車椅子と干渉してしまう場合もあります。
そんな車椅子に最も優しいドアは車椅子を
前後させずに開閉できる引き戸です。
引き戸は開閉時の複雑なアクションも不要で
ドア前のスペースも車椅子が通れれば
開閉することが可能です。
シャワーキャリーとは入浴用の車椅子で
そのまま入浴できる優れものです。
種類によってはパーツを変更することで
室内用やトイレ用として使用できるタイプなど
様々なものがあります。
座面の高さなどの調整が可能で
搭乗時や入浴時などその時々に合わせて
高さを変えることができます。
座面の形状やサポートの内容も
ものによって異なるため
被介護者に合った物を選びましょう。
車椅子の方はもちろん、
高齢者がいる家庭の浴室やトイレには
手すりの設置をおすすめします。
車椅子から便座などに移乗する場合、
手すりがなければバランスが取りづらく
転倒してしまう可能性があります。
実際に車椅子から移乗する場合、
どこにどのような手すりが必要か
考えて設置すると良いでしょう。
トイレのタンクに付いている手洗いは
車椅子だと手が届かないため
使用することができません。
車椅子の方が家庭にいる場合は
車椅子でも使える場所に
手洗いを設ける必要があります。
手洗いを別に設けると
トイレが狭くなってしまうため
その場合は省スペースに設置できる
タンクレストイレを選ぶと良いでしょう。
普段、何気なく使っている水回りですが
車椅子で生活するには不便です。
自分や家族が車椅子になってしまった場合は
ドアを引き戸に変更したり、
洗面台を下収納のないものに変更するなど
水回りを快適に使えるよう
リフォームするのをおすすめします。